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平成30年分路線価の考察

先月2日に、国税庁より、平成30年分の路線価が発表されました。路線価とは、主要な道路に面した土地1㎡あたりの評価額のことです。相続税や贈与税は、土地についてこの路線価を使って算定した評価額を元に計算します。
一昨年から上昇傾向にある路線価ですが、今年もその傾向は変わらず、全国平均では前年よりも0.7%増となりました。29年の伸び率が0.4%でしたので、0.3ポイントアップとなっております。
30年は特に沖縄県の上昇率が高く、5%と日本一の伸び率を見せています。この伸び率は、全国でも初めてのことです。これは那覇市内を中心とした人口の増加や観光客の増加が要因となっているようです。
税務署別の最高路線価の上昇率が最も高かったのは、4年連続で北海道道ニセコ高原比羅夫線通の前年比88.2%増です。このバブル期のような伸び率は、外国人による不動産売買や、外国資本によるホテル建設が盛んなことが要因となっているようです。
また、東日本大震災の被災地では、宮城県3.7%、福島県1.3%とそれぞれ上昇しています。熊本地震があった熊本県は、0.7%上昇しています。
一方で、奈良、和歌山、青森、兵庫、宮崎など29県では下落しています。大都市圏と、観光客の誘致に成功している地域が上昇傾向にあり、それ以外の地域は下落傾向にあるというのは、依然として変わらないようです。
今年の夏休みの旅行は、路線価が上昇している場所に行って、その上昇している理由を感じてみるのもいいかもしれません。

以下、都道府県庁所在地の最高路線価トップ5です。順位は昨年と変わりありません。東京は昨年の上昇率と比べると緩やかですが、名古屋の上昇率も昨年よりも大幅にアップしています。

平成30年分都道府県庁所在地の最高路線価トップ5
(1㎡あたり、単位:万円、丸数字は前年順位、カッコ内は対前年増減率)
順位 最高路線価の所在地 H30年分最高路線価
東京 中央区銀座5丁目銀座中央通り 4,432 (9.9%)
大阪 北区角田町御堂筋 1,256 (6.8%)
横浜 西区南幸1丁目横浜駅西口バスターミナル前通り 1,024 (13.3%)
名古屋 中村区名駅1丁目名駅通り 1,000 (13.6%)
福岡 中央区天神2丁目渡辺通り 700 (11.1%)

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