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令和8年度税制改正

令和8年度税制改正では、中小企業や個人事業者に関係の深い制度について、実務への影響が大きい見直しが行われています。主なポイントを4点に整理します。

①少額減価償却資産の取得価額要件の見直し(法人税・所得税)
中小企業者等に認められている少額減価償却資産の特例は、令和8年4月1日以後に取得等する資産から、取得価額の上限が30万円未満から40万円未満へ引き上げられました。これにより、比較的少額の設備投資については、従来よりも幅広く即時に経費計上できるようになります。なお、年間300万円までという損金算入の上限は従来どおり維持されています。

②賃上げ促進税制の見直し(法人税・所得税)
中小企業向け賃上げ促進税制は、控除率や適用要件の見直しが行われ、制度全体として整理・縮小されています。具体的には、給与増加率に応じた基本控除率は維持される一方、教育訓練費の増加に係る上乗せ措置は廃止されました。また、最大控除率も45%から35%へ引き下げられており、従来に比べて適用メリットは縮小しています。そのため、今後は教育訓練費ではなく、賃上げ率そのものの確保が重要となります。

③小規模個人事業者に係る税額控除に関する経過措置(消費税)
インボイス制度に伴う負担軽減措置として、令和5年10月から令和8年9月までは「2割特例」が適用されます。その後は原則として簡易課税制度等への移行が想定されていましたが、一定の個人事業者については、令和9年および令和10年の各課税期間に限り「3割特例」が設けられ、納付税額を売上税額の3割とすることが可能となります

④免税事業者からの課税仕入に係る経過措置(消費税)
免税事業者からの仕入については、令和5年10月から令和8年9月までは80%控除が認められ、令和8年10月以降は70%控除へと段階的に引き下げられます。今後さらに控除割合が縮小するため、取引関係の見直し等が必要となります。

今回の改正は、各制度の適用対象や要件が見直され、政策目的に沿った形へと整理されたものです。今後は、その内容と適用時期を確認しながら、自社の状況に応じた対応を進めていくことが大切です。

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