ひげ所長のひとりごとArchives

2023年7月 July

いつだったか、スタッフと会食していた時の話。
「所長、怒らないで聞いて下さい。」「どうしたの?」
「このあいだ提出した文章、実はチャットGPTで作成しました。でもさすがですね。所長に突っ返されちゃいましたから…。」
これって喜んでいいのか怒った方がいいのか…(苦笑)。
今や猫も杓子も、チャットGPTの話で持ち切りです。念の為、チャットGPTとは米のオープンAI社が開発した人工知能(AI)を使ったチャットサービスのことです。人間からの質問に対して、あたかも人間であるかの如く自然に答える技術が話題となって全世界で利用者が急増しています。問いかけに答えるだけだったら「Hey Siri」もあなどれませんけど…(笑)。小説を書いたり、長い英文を日本語に要約してくれたりもするなど多岐に渡る機能を持っています。
2017年の第17回SGA望年会で、クライアントである株式会社サウンドハウンドの中島社長から音声AIについてご講演をいただきました。その時は実際のデモに会場全体が驚かされましたが、日本で実用化するのはもっと先のことだろうなと誰しもが考えていました。しかしそれからわずか6年で生成AI(チャットGPTも含め)が身近なものになろうとしています。恐らくあと2年もすれば全世界を席巻していることでしょう。日常生活はともかくビジネスの世界は激変します。消えゆく職種がさらに増え、業界再編が加速するかもしれません。
皆さんの会社は大丈夫ですか?
SGAでは今月中に各人が使用できるよう生成AIを導入いたします。避けて通れないものであれば積極的に取り込んでいくべきだと考えています。そしてSGAが生き残る為には生成AIを利用したスマートな財務的業務はもちろんのこと、一方地味でアナログ的な業務にも取り組む必要があります。
その決意の表れが「まるごと経理®」です。13年前に立ち上げたサービスですがIT(AIも)を駆使してバージョンアップを図りました。皆様に煩雑な経理事務の手間を省いてもらい、本業に専念していただきたいという思いを込めたサービスです。チラシを同封しましたので是非お目通し下さい。
生成AIによってもたらされる異次元の情報量と質。各人(社)の経験・体験のみが差別化を図り、説得力を持つことができます。頭でっかちの人間は粗大ゴミ化するかも。

2023年6月 June

4月に実施した180度?(360度が一般的)人事評価の結果がでました。これはスタッフ全員から上長である幹部8名に対してのもの。SGA初の試みです。上長が部下に対して行う勤務評定は従来昇給等の査定時に行っています。
項目は13あって、いくつか例をあげると
・チームメンバーに対しての指示・指導が的確である。
・チームメンバーが困っている時には一緒に汗をかいてくれる。
・自ら率先してビジネスを楽しみ、周囲を巻き込むことができる。
とこんな感じ。これらの項目に対して「判断できない」も含めて5段階で評価してもらい任意でコメントも書けるようにしました。もちろん匿名です。スタッフ全員が8名の幹部それぞれについて答えるので、かなりのボリュームになります。私しか見ないことになっているので、当然のことながら誰にも手伝ってもらうわけにいかず、これを集計、分析するのに随分と時間を要しました。なにせ、コテコテのアナログ人間ですから(苦笑)。
私にすれば幹部も可愛い部下ですが、私から彼等を見ている景色とスタッフが見ているのとでは違いがあるのかどうか以前から興味がありました。結果は私が想定していた以上に厳しいものでした。傾向として、責任が重い立場になるほど評定もシビアになりがちです。裏を返すとそれだけ期待されているものも大きいということでしょう。
幹部一人ずつに結果報告をしましたが、点数が出て順位もつくので腑に落ちないという顔をするもの、自分の弱みを改めて認識させられたと納得するもの…。ともあれ部下達が自分をそのように見ているということは紛れもない事実であって真摯に受け止めなければなりません。
結論から言うと、スタッフが望んでいるのは的確・適切なアドバイスはもちろんですが、困ったときに手を差し伸べてくれて「俺がケツをもつから思いっきりやれ」と言ってくれる上長です。全員を満足させるのは至難の業ですが、この理想像に少しでも近づけるように努力してもらいたいものです。
「お前はどうなんだ?」
「9人目に入ってなくて良かった!くわばらくわばら…」(冷汗)。

2023年5月 May

昨今話題となっているのがリスキリング。簡単に言うと次世代の働き方に向けて新しいスキルを身につけるということ。私も始めました。リスキリングならぬリラーニング(笑)。何を始めたのかって?英語です。といってもTOEICとかではなく英単語の勉強です。赤尾の豆単?それはさすがに古すぎますよ。先日「DUO3.0」をアマゾンで購入しました。この本は560ある1~2行程度の英文を和訳していくと、必要最低限の単語や熟語が習得できるという優れもの(ホンマかいな?)
さすがに学校を卒業して半世紀近く経つと悲しいかな覚えていた英単語・熟語がどんどん消えていきます。そうなってくると知っている単語を並べて取り繕っていた英会話が成り立たなくなってきました。何を隠そう英会話の勉強はしているんですよっ(笑)。もう10数年続けていますかね。最初の先生はセス。ダン・アンディ・マークと続いて今はジャスティン。
ジャスティンは中学高校の英語講師ですが、昭和歌謡のDJという別の顔ももっています。そういえばマークはジャズドラマーだったっけ…。
今から10数年前、ハワイ島に旅行に行った時の話。ツインベッドルームを予約したホテルの部屋がダブルベッドルームになっていたんです。もちろん早速クレームを入れました。ところが部屋を変更してもらうのに2時間以上も待たされてしまって。拙い英語で相手にうまく通じなかったこともあって最後は得意の日本語で言ってやりました。
「いいかげんにせい!ホテルを替えてやるっ!」効果てきめんでした。しかしこの時ほど英語が話せないことを情けなく思ったことはありません。帰国するやいなや事務所の近くにあった英会話教室に通い始めました。その後、その時の先生であったセスが私のプライベートレッスンをしてくれることに。
以来十数年、私の会話スキルはほとんど当時のまま(涙)。理由はわかっています。全く予習復習なしのぶっつけ本番だから。週一回1時間程度で上達しようなんて虫が良すぎます。
ただ以前と比べて相手が話していることはかなり理解できるようになりました。これでもう少し話せるようになれば…。というわけで冒頭のリラーニングに繋がっていきます。
現在スタッフ4名もレッスンを受けています。英語でミーティングなんて夢のまた夢ですかね。

2023年4月 April

今、私はWBC侍ジャパン優勝の余韻に浸っています。
桜の開花とマスクからの解放と相まって人々のテンションは最高潮に達したことと思います。私自身、野球というより長嶋茂雄の大ファンでした(古っ!)ので彼の引退後は野球に対してほとんど興味がわかなくなってしまいました。
ところが…。大谷翔平はいいですね!皆さんと同じ気持ちです。投げてよし打ってよし走ってよし、マンガの世界を地で行くような選手です。往々にしてそういったスター選手は女性にだらしなかったり、横柄だったりと社会人として如何なものかというようなところがあったりするじゃないですか。もちろん彼とは個人的な付き合いは無いので実際のところはわかりません。だけどインタビューの受け答えやエピソード等から彼の人間性が伝わってきます。
素晴らしい‼
大谷選手を見ながら「どのような育て方をしたらあんなふうに素直で明るい子になるのかしら」とほとんどの子を持つ親なら思っているのではないでしょうか(笑)。ヌートバー選手のお母さんがめちゃ明るいというのは大会を通じて知ることができました。しかし大谷選手のご両親や家族の情報は全くといっていいほど。おそらく家族への接触・取材はNGというお達しが回っているのでしょう。洩れ伝わってくるのはご両親とも高身長でスポーツ選手だったこと、子供の前では絶対夫婦ゲンカをしなかったという話ぐらいです。
例えば3人の子供を東大に合格させた親の話とかもわるくはないのですが、大谷選手のご両親の話は是非聞いてみたいものです。普通の若者が闇バイトに手を染めてしまうような時代だからこそ尚更です。
ところで、今ある大谷選手に欠かせなかったものの一つが2人の指導者に出会えたことだと思います。花巻東の佐々木監督は野球は当然のこと、彼にマンダラチャート(目標達成シート)を教えました。もう一人は侍ジャパンの栗山英樹監督です。彼は大谷選手がプロ入団前から二刀流として成功することを一貫して信じて疑いませんでした。
翻って私自身、退職していったスタッフや今いるスタッフに対して彼等の人生に資するものを何か一つでも残してあげられただろうかと考えた時に胸が痛みます。そんな大それたこと、そう簡単にはできるわけないですよね(苦笑)。

2023年3月 March

現在確定申告の真っ只中です。会計事務所の宿命とはいえ、1年の中で一番ハードで気が重い時期です。私自身、申告書を作成することはさすがにありませんが申告書の最終チェックという大事な仕事があります。チェックしているといろいろ世相が見えてきます。日経平均が高い年は有価証券の申告が多かったりコロナ禍の昨今は医療費控除が…。
ここ数年増えてきているのはふるさと納税です。ざっくりですが、SGAで確定申告をお受けしているお客様の約半数がふるさと納税をなさっている感じです。しかもかなりの数の自治体へ寄附なさっていらっしゃる方がほとんどで、続けているうちに徐々にエスカレートしていくんでしょうね。皆さんご承知の通り、ふるさと納税は自分で選んで自治体に寄附をすると所得税や住民税が控除される制度です。実質2,000円の負担で地域の特産物を返礼品として受け取れるお得感と、年末にしつこくテレビCMが流れることで年々利用者が増えてきました。貴乃花の歌声が耳について困るという方も多いのではないでしょうか(笑)。
2008年から始まったふるさと納税が目指したものは都市と地方の税収格差を縮めることだったはず。国民からすれば自分や親の出身地の町だったり、自然災害の被災地に寄附できることだったはず。いつからか自治体・事業者・個人の全てがこの制度に参加しなければ損をする競争に巻き込まれてしまったと言えるのは、近年都市部の自治体も返礼品に力を入れるようになったことからもわかります。実際のところ宣伝費も発送費も自治体持ちで、税金で特産品を買い支えているといっても過言ではないと思います。寄附とは名ばかりで私自身ふるさと納税は一切やっていませんでした。
ところがです!とうとう誘惑に負けてしまいました(苦笑)。昨年の暮、湯河原にあるゴルフ場に出掛けた折、売店横に見慣れぬ一台の自販機がありました。気になって近づいてみると、なんとふるさと納税の自販機でした。「湯河原C.C 3,000円ギフト券 寄附額10,000円」という具合で6,000円9,000円…のギフト券が販売されていました。クレジットカードと免許証があれば即購入可能ということでついつい手を出しプレイ代の支払に使ってしまいました(笑)。
自販機まで出てくるとふるさと納税の利用者は増え続け、高所得者ほど利益を得られる設計の見直しも困難で、もう後戻りできないところまできています。私自身一度は誘惑に負けてしまいましたが、これからも微力ながら抵抗を続けていこうと考えています(汗)。

2023年2月 February

ユニクロが3月から国内正社員約8,400人に対して最大40%の大幅な賃上げを実施するというニュースがありました。ユニクロに就職すれば良かったと悔やんでいる若手サラリーマンも多いと思います(笑)。おやっと思ったのはユニクロの国内における従業員は4万人は下らないはず。とすると残りの約3万人は非正社員?
昨今皆さんご承知の通り円安、資源高等を原因に諸物価が高騰しています。それを受けて大企業が賃上げを次々と口にしだしました。あんなに内部留保に熱心だったのに今さら何なの?賃上げが他社に遅れると優秀な人材が採れないから?賃上げして世に金を廻していかないと値上げした自社の製品やサービスが売れないから…?
賃上げに反対しているわけではありません。大賛成です。だけど…。日本の雇用の7割は中小零細企業です。大企業のように簡単に賃上げができません。何故なら売上が一定しないからです。さらにニッチな分野や、大企業の下請けを生業にしている企業が大半で価格転嫁や取引条件の改善が難しいからです。
いまNHKの朝ドラ「舞いあがれ!」は大阪の従業員20~30人程度のネジ製造会社が舞台です。景気や元請け先に翻弄される零細企業の悲哀がよく描かれています。今般の大企業中心の賃上げで以前から認識され続けていた「格差社会」の格差が拡大へ向かうと思います。いい例が冒頭のユニクロです。社員と非社員の賃金格差は一気に広がります。
この3年間はコロナ禍で日本の国民も多大な影響を受けました。しかし、一様に受けたかというとそうではありません。最も被害が大きかったのは「不要不急のもの」を扱う小売店や飲食店です。さらにこういったところで働いていた非正規労働者も同様に。一方会社組織に守られている大企業の社員は、残業代は減ったかもしれませんが報酬は維持されています。このようにコロナ禍も格差拡大に拍車をかけています。
今や5人に1人が私立中学に進学しているそうです。自身の努力とは無関係に、出自や教育環境で将来が決まってしまう「階級社会」へ移りつつあるのかもしれませんね。将来の大きな火種にならなきゃいいんだけれど…。

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