ひげ所長のひとりごとArchives

2025年11月 November

私が小学生の頃、視聴覚室なるものがありました。今でもあるのかしら。

年に数回その部屋で16ミリの映画を鑑賞することがささやかな楽しみでした。いくつかのクラスごとに集められギューギュー詰めの中、体育座りで観ていました。

なかでも題名は分かりませんが、小学生が主人公の映画で次のシーンだけは鮮明に覚えています。主人公が社会科の授業で世界の国を調べようとユネスコ村(西武園)へ見学に行ったところ、晴れていた空が急に真っ暗になり雨が激しく降り出します。雨宿りの為に逃げ込んだ藁ぶきの粗末な家が偶然にも「インドネシアの家」で、その家の中、一人雨宿りをしながらインドネシアで戦死した父を思い出して涙ぐむシーンです。子供心になにか引っかかるところがあったのでしょうね。それと「キューポラのある街」。皆さんご承知の通り主演は吉永小百合さん。地方にある工場群のキューポラ(溶解炉)から灰色の煙が何本も上がっていくシーンを覚えています(それだけかい?笑)。

ここからが本題です。

その吉永さんが「てっぺんの向こうにあなたがいる」で124本目の映画出演しました(公開は10月31日)。この映画は女性初エベレスト登頂50周年記念映画と銘打って吉永さんがその登山家 田部井淳子(劇中は多部純子)を演じます。

先日その完成披露試写会に行ってきました。私の友人のピンチヒッターです。出演者が舞台挨拶する様子はTVでは何度も観ていたものの実際はどんなんかなぁというミーハーな興味もあって…(笑)。

実は私、吉永さんに一度会っているんです。ずーっと昔、多摩カントリーの受付カウンターで。プレイ代を精算しようと小柄な女性の後に並んでいた時のこと、声が…⁉。地味目の服装のせいか、全くオーラがなかったので(失礼)まさかご本人とは。プライベートではこんな感じなんでしょうかね。

話を元に戻すと、舞台挨拶は佐藤浩市さん天海祐希さん他の出演者もいて、とても華やかでした。写真撮影では多勢のカメラマンが3列に並び、前の列から順番に。その都度、幹事と思われるカメラマンが「目線をこちらに下さーい」などと言って手を振ると、俳優さん達が一斉にその方向を向く。役者さんて大変だなあ。その後40分間司会者から出演者への質問があり(つまらない質問が多かったです)、休憩挟んで上映という流れ。

映画自体は大して面白くはなかったけれど(ごめんなさい!)80歳の吉永さんが実際に山に登り(もちろんエベレストじゃないですよ)、病床に伏せっているシーンでは首元までもアップで撮らせる。日頃の鍛錬の賜だなと感じさせる一方、隠し切れない老いをさらけ出す。役者魂をこれでもかと見せつける作品だと思います。先日もTVに出演していて「80歳を迎えるまでは期限を決めて仕事をしていたけれど、越えたらむしろ開き直っていけるところまで行く覚悟が出来た」と話していました。2時間を超える上映が終わり、夜も10時近くになり皆が帰路に就こうとした時、突然舞台に吉永小百合さんが現れました。深く頭を下げ、感謝の気持ちを表してくれました。上映が終わるまで待っていたんだ!この日最も感動した瞬間でした。

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