ひげ所長のひとりごとArchives

2026年1月 January

新年おめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。本年も宜しく御願い申し上げます。
先月日経の2025年ヒット商品番付が発表になり、東西横綱にはそれぞれ「大阪・関西万博」と「国宝」がランクインされました。「国宝」は流行に遅れまいと封切り後かなり経ってから観に行きましたが、万博は残念ながら行かずじまい…。
前評判が良くなかったので端から行くつもりはなかったのですが、55年前に出掛けた大阪万博と比べてみても良かったかもしれませんね。
ところで3年前に登場した生成AIのチャットGPTが驚異的な進歩を遂げていますが、GoogleのGeminiなど、それを猛追するものがでてきていて目が離せません。それに伴って各国では業種・職種に少なからず影響が出始めています。国内にも大手メーカーや金融機関等で事務スタッフの新卒採用を減らす方針を公表する例が増えています。
皆様の業界はいかがでしょうか?
我が会計事務所業界は生成AIの影響を受けやすい業種といわれています。決算書・試算表を作る。融資を受ける為の資料を作る。経営計画書を作るetc…。生成AIを上手く利用すれば簡単化できるかもしれないですね。しかしこれらの帳票類を有用・有意義なものにする為には私共とクライアントの密なコミュニケーションが必要不可欠で、この作業は生成AIに取って代わることはできません。
この一年SGAでは生成AIの実装・運用とコミュニケーション能力UPに磨きをかけてまいりました。
昨年6月より毎月1回、全員参加してのコーチング研修をスタートしています。コーチングとは皆様ご承知の通り、相手の中にある答えや可能性を「問いかけ」によって引き出すコミュニケーション技術です。先月は「動機の源泉について理解を深める」をテーマに上田雅美先生指導のもと、少人数ずつに分かれてロープレを2時間、みっちり実演いたしました。回を重ねるごとに皆が気付きを得、成長していっていることを実感しています。
皆様にとって頼りになる「バディ」に変身してまいりますので、温かい目で見守ってください。
最後になりましたが、皆様にとりまして幸多き一年となりますよう心から祈念申し上げます。

2025年12月 December

昨今の寿司ブームは世界に広がっています。
欧米はもちろんのこと、東南アジアや中東でも寿司店が急増しているようです。これは健康志向(ヘルシー・高タンパク・低脂質)と相まって、このブームは続くと思います。国内では高級江戸前寿司と回転寿司に2極化していて、いわゆる町のお寿司屋さんは店主の高齢化とともに静かに店を閉めています。
高級寿司店は今や「おまかせ」が主流。回転寿司は回転しない店が増えています(笑)。「おまかせ」だとネタの品揃えと廃棄ロスが減少でき、店側から見ればとてもリーズナブル。
カウンターに座って、お好みで鮨を握ってもらう。若者の夢であり大人になった証のように感じていました。それが今だと黙って出されたものを食す。どうせ「お勧めは?」なんて通ぶって聞くだけだから似たようなものだけど、ちょっと味気ないかな…。
ということで寿司職人は引く手あまた。海外へ渡って一旗揚げることも夢じゃない時代です。何とかアカデミーは約6ケ月で寿司職人を促成するそうです。一方、銀座の久兵衛さんでは職人が板前としてお客の前にださせてもらうのに10年かかるそうです。ほとんどが堪えられずその前に辞めてしまう。だから久兵衛の板前さんは年配者が多いのです(笑)。
A君はそのアカデミーから3年前に某寿司店に就職しました。そのお店の大将は某ホテルの寿司店で長年料理長を務めていた大ベテランです。大将は包丁の研ぎ方から始めて手取り足取りA君を指導しました。板前のそばにつかせ、お客とのやりとりも学ばせました。お互いの努力が実り最近やっとA君はカウンターに一人で立つ機会を与えられるようになりました。
その矢先、A君は大将に退職を申し出ました。実際のところは不明ですが、表向きの理由は環境を変えたいということでした。料理人が技術を学ぶ為、何年か毎に店を移るということはよく聞く話で、あの寿司店で働いてみたい、あの寿司職人の技術を学びたいとうのであれば多少理解はできますが、それでもなさそうな…。
授業料を支払って専門学校で基礎的なものを学ぶ。一方、店では給料をもらって実践的なものを教わる。だからこそ、ここまで育ててくれた大将のお店にお礼奉行とはいわないまでも、わずかでも恩返しをしてから辞める。今や職業選択・職場選択の自由が憲法や法律で定められているとはいえ、いつの時代にあっても残っていてほしい人の倫だと思います。
このことはA君一人の話ではなく、どこの業界においてもある話。
ヘッドハンティングや転職を勧めるテレビCMを観るにつけ、引き抜かれる側の会社のことも考えろよとイラッとしてしまう私はやはり古い人間でしょうか。

2025年11月 November

私が小学生の頃、視聴覚室なるものがありました。今でもあるのかしら。
年に数回その部屋で16ミリの映画を鑑賞することがささやかな楽しみでした。いくつかのクラスごとに集められギューギュー詰めの中、体育座りで観ていました。
なかでも題名は分かりませんが、小学生が主人公の映画で次のシーンだけは鮮明に覚えています。主人公が社会科の授業で世界の国を調べようとユネスコ村(西武園)へ見学に行ったところ、晴れていた空が急に真っ暗になり雨が激しく降り出します。雨宿りの為に逃げ込んだ藁ぶきの粗末な家が偶然にも「インドネシアの家」で、その家の中、一人雨宿りをしながらインドネシアで戦死した父を思い出して涙ぐむシーンです。子供心になにか引っかかるところがあったのでしょうね。それと「キューポラのある街」。皆さんご承知の通り主演は吉永小百合さん。地方にある工場群のキューポラ(溶解炉)から灰色の煙が何本も上がっていくシーンを覚えています(それだけかい?笑)。
ここからが本題です。
その吉永さんが「てっぺんの向こうにあなたがいる」で124本目の映画出演しました(公開は10月31日)。この映画は女性初エベレスト登頂50周年記念映画と銘打って吉永さんがその登山家 田部井淳子(劇中は多部純子)を演じます。
先日その完成披露試写会に行ってきました。私の友人のピンチヒッターです。出演者が舞台挨拶する様子はTVでは何度も観ていたものの実際はどんなんかなぁというミーハーな興味もあって…(笑)。
実は私、吉永さんに一度会っているんです。ずーっと昔、多摩カントリーの受付カウンターで。プレイ代を精算しようと小柄な女性の後に並んでいた時のこと、声が…⁉。地味目の服装のせいか、全くオーラがなかったので(失礼)まさかご本人とは。プライベートではこんな感じなんでしょうかね。
話を元に戻すと、舞台挨拶は佐藤浩市さん天海祐希さん他の出演者もいて、とても華やかでした。写真撮影では多勢のカメラマンが3列に並び、前の列から順番に。その都度、幹事と思われるカメラマンが「目線をこちらに下さーい」などと言って手を振ると、俳優さん達が一斉にその方向を向く。役者さんて大変だなあ。その後40分間司会者から出演者への質問があり(つまらない質問が多かったです)、休憩挟んで上映という流れ。
映画自体は大して面白くはなかったけれど(ごめんなさい!)80歳の吉永さんが実際に山に登り(もちろんエベレストじゃないですよ)、病床に伏せっているシーンでは首元までもアップで撮らせる。日頃の鍛錬の賜だなと感じさせる一方、隠し切れない老いをさらけ出す。役者魂をこれでもかと見せつける作品だと思います。先日もTVに出演していて「80歳を迎えるまでは期限を決めて仕事をしていたけれど、越えたらむしろ開き直っていけるところまで行く覚悟が出来た」と話していました。2時間を超える上映が終わり、夜も10時近くになり皆が帰路に就こうとした時、突然舞台に吉永小百合さんが現れました。深く頭を下げ、感謝の気持ちを表してくれました。上映が終わるまで待っていたんだ!この日最も感動した瞬間でした。

2025年10月 October

平成22年に誕生した「ワンパック相続®」。
郵便局で妻が耳に挟んできた年配のご婦人達の会話からサービスのヒントを得て、ネーミングは日本酒の名前から(笑)思いついた「ワンパック相続®」。15年前のスタート時、葬儀屋さんを一軒一軒飛び込み営業で廻ったりもしましたが、名刺すら受け取ってもらえないことも度々。同行してくれたスタッフと喫茶店でコーヒーを飲みながら慰め合いました(涙)。
その後思い切ってTBSラジオでCMをスタート。士業では初だったと思います(過払金のCMもその頃始まったかな)。新聞広告にウェブのリスティング広告。リスティング広告以外は、さほど成約に直結したわけではないけれど、SGAと「ワンパック相続®」の知名度アップには繋がりました。
ご承知の通り「ワンパック相続®」とは、相続税の申告、戸籍の取得、金融機関の名義変更に不動産の変更登記など今流行りの言葉でいうと「オールインクルーシブ!」画期的でした。税理士は申告しかやらないし、金融機関は相続手続きがビジネスに繋がると気が付いたのはずっと後のことでした。
こんな歴史を経て、ここ数年順調に成長してきた「ワンパック相続®」が突然変調をきたしました。昨年の11月頃から契約件数が激減しだしたのです。口コミに悪く書かれてないか等も調べ、原因を探りましたが見つからず…。結論としてサービス自体の陳腐化が起きているのではないかということに。であるならばサービスのブラッシュアップが必要となってくるので、非常事態と捉えチーム一丸となって取り組んでくれとゲキを飛ばしました。
ここ数年、リピーターの方やご紹介の方からの案件が多く、またスタート時の苦労を知っているものも少なくなり、チーム全体に緊張感が欠けていた部分もあったかと思います。ゲキを飛ばしてからというもの、サービス内容の見直し・ウェブサイトのリニューアル・チャットボットの導入や弁護士・司法書士に声掛けをしての相続相談会の開催(新聞に折込み広告を入れました)etc。さらにはリスティング広告を依頼している業者の変更と矢継ぎ早の施策が功を奏し、とりあえず最悪の危機は脱することができたかと思います。皆よくやってくれました。
どれほど素晴らしい商品・製品やサービスでも「永遠」はありません。ライバルも現れてくるでしょうし、陳腐化もしてきます。常に改良・改善の工夫をして初めて現状維持が可能になります。先日、湖池屋の「ポテトチップス」の新商品に向けての取り組みをTVで放映していました。現状に飽き足らない姿勢に感銘を受けました。
わが「ワンパック相続®」も時代と共に進化・変化して参りますので、応援のほど宜しくお願い致します。

2025年9月 September

8月3日、長岡の花火を観て来ました。
それ自体が目的というわけではなく、翌日の新潟でのゴルフとのセットに興味がそそられました(笑)。
皆さんご承知の通り、長岡花火は大曲・土浦と並んで日本三大花火の一つです。ただ開催趣旨が他と違い「花火を競う」のではなく、昭和20年8月1日の長岡空襲で亡くなった人々の鎮魂と地域復興を祈念する名のもとに開催されているそうです。恥ずかしながらこのことは現地のアナウンスで知りました。天まで届けとばかりの、いまだかつて観たことのない大きくて素晴らしい花火でした。
ただ鎮魂の為と聞いてから気になったのは花火が上がるときの音と爆発音です。
「ヒュルヒュル~」「ドッカーン」
これは昭和20年大阪大空襲を経験した私の母から生前たびたび聞かされた擬音です。地上から打ち上げられた花火と爆撃機から投下された焼夷弾の風を切り裂く音は、よく似ています(おそらく)。被爆者の方は当時を思い出されるんじゃないかなと。
母は大阪大空襲で自身の両親(私の祖父母)が亡くなった時の様子を幾度も涙ながらに話してくれました。母は勤労奉仕に出掛けていて難を逃れたものの、被爆した祖母は焼けただれて亡くなりトタン板の上で荼毘に付されたこと、しばらくの間一命をとりとめていた祖父の傷口からウジが何匹もでてきて、どれほどつらい思いをしたかなど…。
一方、30余年前に亡くなった父からは戦争の話は一切聞いたことがありません。思い出すのも嫌で話したくなかったのか、単に私が聞かなかったからだけなのか、今となっては知る由もありませんが…。父は大正15年生まれで、陸軍士官学校第60期生。特攻出撃の直前で、終戦を迎えたことは母から聞きました。少尉でした。
長岡から帰京して数日後、自宅でたまたま「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」のビデオを観ました。昭和20年終戦間際の日本にタイムスリップした現代の女子高生百合と特攻隊員の彰との切ない恋の物語でした。特攻隊員の出撃までの生活の一部も垣間見え、オヤジもこんな風だったのかなと…。
そして百合は彰の出撃後には現代に引き戻されるのですが、学校の社会科見学で「特攻資料館」に行き、展示されてあった何通もの手紙の中に彰から百合に宛てた手紙を偶然に見つける。そこには「君のことを愛していた」と百合に対する想いが切々と綴られていた。
私は10余年前、母親との旅行で戦前海軍兵学校のあった広島県江田島に出掛けたことがあり、その資料館にも特攻隊員の写真や親などに宛てた手紙等が展示してありました。蘇ったその時の記憶と感傷が相まって、ビデオを観ながら涙してしまいました。
戦後80年、奇跡的に生命が繋がった両親がいなければ今の私もこの世には存在しないわけで、月並みですが戦争を二度と起こさない・起こさせないと改めて心に誓いました。この原稿は8月15日に書いています。

2025年8月 August

先日、五木ひろし特別公演を明治座で観てきました。
S信用金庫さんが得意先サービスの一環として行っているイベントの一つ。各店舗にノルマがあるらしく、五木さんを特別に好きというわけではないですが(笑)「デビュー60周年記念特別公演」と銘を打っていたので出掛けることにしました。
ところが、まさかの五木さんの緊急入院。そして公演は中止に。「あら残念」と思っていたところ、五木さん自身は休演するものの代役を立てて開演するとのこと。
「そうだよなあ。中止になったら入場料の払戻しなどおおごとになっちゃうものなあ」
代役は「ルイルイ」の太川陽介さん。当の本人が病欠の上、代役はかなりの格下(太川さんごめんなさい)。
「どうなのよ⁉」期待感のないまま(楽しみはお弁当だけか…)明治座に出掛けました。
第一部「喧嘩安兵衛」(演劇)約1時間半。
第二部「スペシャルショー」(歌謡)約1時間。
いざ始まってみたら予想外でした。
というのも代役の太川さんがなかなかいいんです。休演中のなんとたったの2日間で仕上げてきたそうです。どの程度台本通りなのかは分かりませんが不自然さは0。時代劇なのでもちろん殺陣も。素人目にはそこそこ息が合っているように見えました。本当、驚きです!1時間半の劇ですよ。主役なのでセリフもたっぷりあるし…。感銘を受けました「太川、侮れないなあ」。もともと太川さん、(五木)安兵衛の相方清水一学の配役だったので、ある程度の予備知識が頭に入っていたとは思いますがそれにしても…。第2部の歌謡ショーは坂本冬美さんが五木さんの代わりに座長を務めましたが、これも素晴らしい。MCも慣れたもので面白いし、ひょっとしたら五木さんよりも楽しいかもと思わせるぐらいでした。
観客に感動を与えるのは、パフォーマンスの巧拙は別にして演者のひたむきさだと思います。座長の特別公演を台無しにできない、入院している座長に安心してもらいたいという太川さん、坂本さんやその他の演者の方々の必死さがこちらに伝わってきて、ある種の感動を覚えました。
企業で考えた時、トップに緊急事態が生じた場合、代役がトップ同様に切り回せるか。そもそも代役が存在するのか?SGAで認証を受けているISO27001でも事業の継続性がとても重要視されています。極端な例ですが、事務所が大震災に見舞われた場合とか。それ故データのバックアップや緊急時連絡網の整備etc…。日頃の備えが大事になってきます。代役はどうでしょうか?少なくとも緊急事態時は心を合わせ、全社一丸となって対処することで最大のピンチは切り抜けることができるのではないかと考えています。
明治座の舞台のカーテンコールを観ていてSGAはどうなんだろうかと、ふと頭をよぎりました。

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